急勾配の曲がりくねった坂道を上りきると分かれ道に辿り着きました。
一緒に船から降りた人達の大半は表参道と書かれた右側の道をさらに進んでいきます。
何より金華山黄金山神社の神様に先にお参りするのが当たり前とは思ったのですが、鹿の角切り会場の時間と場所を正確に把握していなかった飼い主はまずその確認へ。会場を確認して受付のお姉さんと少しお話をしました。結果、鹿の角切りは11時から開始ということで安心して金華山黄金山神社にお参りに行きます。
△雨は止めども曇り空、快晴だったらと悔やまれるビュースポット。
参道を登りきるまで鹿の一匹も見ていません。てっきり厳島神社のように海の近くでも鹿がウロウロしていると思ったのですが、港から参道と書かれた案内石までNo deer。何処にいるんだろうと思った次の瞬間。
鹿です。
登り切った先の平野に普通に鹿が闊歩していました。
たくさんの人が「きゃー♪」とか「わー♡」と騒いでも鹿はしらんぷりです。野生で人に懐いてはいませんが、それなりに慣れてはいる様子。一定の距離までは近づいても悠々と採食しています。
しかし野生ですので油断禁物。
猿です。
鹿が有名な金華山ですが猿も生息しています。滅多に会えないと聞いていましたが、運よく見ることができました。
野生の猿は狂暴と聞くので遠くから観察。こうなるとレンズが標準一本だけだったのが悔やまれます。望遠だったらもっとよく撮れたかもしれないのに!(撮影者の腕の問題はあるけど)
金華山に猿は200~250頭程いるそうです。この日見たのは20頭程の群れでしたが、人がやってきた事に気付いたのか逃げていってしまいました。その後は全く姿を見る事ができず。
裏参道から来てしまったので、最初に見えてきたのは参集殿でした。こちらは宿坊となっていて泊まることができ、団体で訪れた時は昼食も食べられるそう(要予約)
他に泊まれる場所は無いので帰りの船を逃したらここで一泊となります。
この日が鹿の角切り行事のためか、荷物置き場のようになっていました。
ちなみに金華山に民家は無く、神職に就かれている数名だけが暮らしているそう。ある意味理想の生活ですが、大震災等で外部との連絡が絶たれた時の事はとても恐ろしかったでしょうね。
金華山黄金山神社【宮城県石巻市 みちのく 霊島】Kinkasan Koganeyama Shrine [Ishinomaki City, Miyagi Prefecture Holy Island of the Michinoku]
平成23年3月11日の東日本大震災、また同年9月21日の台風15号により当社は甚大な被害を受け、その全面的な立て直し、また境内各所において広範囲の修復を迫られております。境内被害と島内緑化の問題は、震災前から懸案の問題としてあり、震災でその範囲が極めて拡大した経緯があります。従って、引き続き「 …
案内図はかなり年季が入っていて所々の字がかすれて読めませんでした。
公式サイトによると左手が隋神門でその奥が拝殿と本殿。門の隣が金椿神社、さらに隣が舞殿と五十鈴神社。金椿神社と舞殿の細道を登ると滑石神社があり、その奥が山頂に至る道で40分程登ると大海祇(おおわだつみ)神社と天柱石があります。
大海祇(おおわだつみ)神社まで行きたいなとは思っていたのですが、鹿の角切りの時間に間に合わなくなるので今回は断念。またこの日は雨で湿度が高く、ヤマビルの活動シーズンだったこともありあまり山を登る気にはなれませんでした。
鳥居の奥が隋神門です。
隋神門は大正14年昭和天皇の御成婚記念事業として建立されたそう。かなり気合の入った建物なので明治後期に新しく建替えられた本殿・拝殿と共に木造建築フェチは必見です。
隋神門を抜けると拝殿へ続く長い階段が現れます。
こちらが拝殿。
平日はここからお参りしますが、1月の「七朝祭」2月の「旧正月七朝祭」5月の「初巳大祭」のそれぞれ1週間程の期間は拝殿の奥、神様を祀る本殿に入ることができるので、より神様に近い場所からお参りができるそうです。
常夜燈は青銅製。
香川県の金刀比羅宮と山形県の山寺立石寺の燈籠と合わせて日本三大燈籠と称されているそうです。すごく可愛らしい造形でした。
こちらはご神木。樹齢800年程の欅だそう。
銭洗い所。
銭洗いと言えば鎌倉の宇賀福神社が有名ですが、ここ金華山黄金山神社は日本で初めて金が採掘されたことから、古来より唯一の黄金の神、生産の神として信仰を集め、「開運の神、御金の神」として祟められています。
「3年続けてお参りすると一生お金に不自由しない」と言われるほど強力な金運が付くそうで、そんな場所にある銭洗い所は効果も期待できそうです。
鹿は境内にも居て、参道にいた子と違ってずいぶんとアグレッシブで積極的に観光客に近づいてきます。
祈祷受付所の近くに餌が売られていたので人がご飯をくれると思っているのでしょうね。
1袋100円だったので買ったみたのですが、鹿せんべいではなくペレットタイプ。
しかしこれが与えにくいのなんの。直接与えようとすると鹿に指ごと食べられる&唾液まみれ必須です。食べている写真を撮ろうと思ったのですが、鹿の「ご飯ちょうだい頂戴」威圧でそんな暇はありませんでした。誰かに与えてもらってそれを横で撮るのが良いです。
飼い主がご飯をあげている最中に参拝客が群がって写真をバシバシと撮影。
無言でバシャバシャと赤の他人に写真撮影されるのはとっても不愉快です。鹿を撮りたいのはわかりますが、飼い主込みで撮影するならばせめて一声かけるのがマナーでは??
不愉快になりながらも参拝を終え、時間が近づいたので鹿の角切り行事の会場へ向かいます。
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