元々ふらっと旅に出る放浪癖があった飼い主ですが、すももさんと暮らしだしてからは毎日のお世話があるので全く放浪しなくなりました。
しかし突然どこかへふらっと行きたくなる衝動がそうそう収まるわけでも無く……
でもすももさんを置いて出かけるわけにも行きません。そんな飼い主がとった行動はグーグルマップを使用した所謂机上旅行。
地図上で山の中にポツンとある神社を調べてみたり、突然行き止まりになっている道路を探索してみたりと、これが無駄に楽しいのです。
そんな机上旅行中に見つけたのが「観世音菩薩尊像」なるもの。
白石市の街中から外れた、どうみても民家の横にそのポイントが立っていました。
webで検索をかけてみると過去に訪れた人のブログがヒット。
その他にはあまり情報がなさそうですがその筋ではとても有名な場所らしいです。
グーグルマップストリートビューで見てみるとどうやらそれらしきお姿が遠くに見えます。
これはとっても気になる……好奇心がむくむくです。
基本思い立ったが吉日即行動の飼い主。
すぐさまグーグルマップでルートを検索。
というわけで机上旅行では無く実際に訪れることにしました。
とそんな計画を立てている最中、白石市に友達と行くことに!
せっかくなので観世音菩薩尊像を持ち出すと友達も興味津々!友達の車で一緒に訪れることになりました。
グーグルマップにめっちゃポイントが載っているのですが、先人達が詳しい場所をぼかしているので飼い主もぼかすことにします。なんでそうしているのかと言われると場所がめっちゃ私有地ぽいからなんです。
仙台市から下道を行くこと1時間とちょっと。
白石市の車同士がすれ違いできなそうな狭い長閑な道を進むとそれらしき場所がみえてきました。
他に道が無いので迷うことがなさそうですが慎重に進みます。
道幅がとっても狭く、本当に民家へ向かう道にしか見えないのでとってもドキドキ。
観音様がはっきりと見えて道が間違っていないことを確信。
途中から舗装されていない砂利道になるので、車を邪魔にならないところに止めて残りは歩いて向かいます。
訪れた日の前日は雨だったせいか道がぬかるんでいる+何故か水がちょろちょろと流れて小さな川を作っていました。舗装されていない砂利道なので、これがとっても歩きづらい。
道が舗装されていないとは知っていたのですが、こんな道とは思わずスポーツ用スニーカーできてしまったので濡れたら最後です。慎重に歩くところを選びます。
人には会いませんでしたが、私有地に入り込んでいる不審者と通報されたら弁解の余地無し状態です。
さらに途中から道が草で覆われてきて、進んで良いのか迷うほど。いわゆる藪をかき分けて進んで行きました。
1人ならば躊躇しまくっていましたが、友達と一緒なので心強い。
わちゃわちゃしながらも民家が近いので静かに静かに進むこと5分くらい??
観音様が眼前に現れました。
圧倒する大きさ。
後程調べたのですが、高さは約30m。
ガラス店を営んでいた我妻寛山さんという方が5年の歳月をかけてたった1人で彫り上げたのだそうです。
我妻さんは後に出家し2007年に亡くなりました。
そしてその4年後、東日本大震災でご尊顔が崩落。
しかしそれでもその姿には魅せられます。
虫の多い時期でなくて良かったとさらに藪をかき分けて進みます。
道という道では無くなっているので肌を露出しない服装とできれば手袋も欲しいところです。
わかっていたけれどやっぱりとっても大きい。
どうやって1人で掘ったのか、どんな気持ちで掘り進めたのか、とても気になります。
先人のブログには案内看板があるということでしたが、見ての通り草木が伸びきっており看板が見つけられません。それどころか摩崖仏の足元に近づくことすらできませんでした。
岩を切り出そうとした後なのか、周辺の岩にはあちこち線が入っていました。
白石という地名は神石とも呼ばれる白い石に因む名称との一説があるそうですが、確かに真っ白い石です。
観音様を拝んでしばらくぼーっと眺めていました。
ちょっと迂回したら観音様の足元へ行けるのではと草に絡まって探索し、やっぱり無理と引き帰したりと付近をウロウロ。
不審者過ぎるので長居はせずに帰ります。
帰り道がわからないほどの草っぷり、訪れるならば雑草の無い時期のほうが良さそうです。
また時期によっては虫よけ必須、肌の露出も控えたほうが無難かも。
通りすがりの日常から、ちょっと入ったところの非日常感体験。
訪れる難易度は低めかと思うので白石市に行った際は是非会いに行ってほしいなぁと思います。
ただ民家近く(というか私有地?)なので車の扱いと、大人数で騒ぎながら等迷惑になる行為は控えましょうね。