△呼び鳴き改善した我が家のオカメインコ(当時生後半年ちょっと)
今は飼育教室があったり相談したりトレーニングを受けられる場所がいくつかあり、飼育書にも呼び鳴きについてが書かれているものも多いです。しかし我が家ではそういった場所で言われることと全くの正反対のことをして改善しました。
今では常識となってきましたが鳥ちゃんのしつけ、行動は行動学で言われる正の強化を用いられることが多いです。
動物の行動を研究する学問で行動観察と資料整理の方法論・行動開発の生理的・神経的機構・行動の適応的意味・異なる種間での比較・どのような過程で進化してきたのかという問題など多面的な研究面をもちます。
正の強化とは簡単に説明すると飼い主にとって望ましい行動をした際に、おやつをあげる・褒める等して「こういう行動をするとよいことがあるよ!」と覚えさせ、その行動を増やしていくというものです。
逆に好まない行動をした際には無視する・ケージに戻すといった鳥ちゃんにとって面白くないことが起きる=その行動が減ることを正の罰と言います。
何故なら呼ぶと飼い主が構ってくれると覚えてしまう(鳴くという行動が強化される)からです。
「呼ぶ=飼い主がくる」
嬉しいことが起きる=鳴く行動が強化され、いつまで経っても呼び鳴きが治らないということです。
なので鳴いている時は無視をする、鳴いていない時に構うことで鳴かないと嬉しいことが起きると鳥ちゃんに覚えさせていくのが一般的です。
しかしそれを聞いた時に飼い主が思ったのは
そうなんです。
飼い主的には用事があるなら呼んでほしいし、何かあったら訴えてほしいのです。
鳥ちゃんが鳴くからにはそこに何かしらの理由があるわけで、せっかく一緒に暮らしているのに呼んで無視されたら??しょんぼりしない??
飼い主だったらすごいしょんぼりしちゃいます。
鳥ちゃんにそこまで解らないよと言われそうですが、鳥ちゃんは3歳児並みの知能があると言われています。3歳児無視されてるとはわかるしショック受けると思うのですよ!!
個人的に鳥ちゃんが鳴くのには理由があると思っていて。
- 仲間との交流
- 構って
- 暇
- ご機嫌
- 不安・不快
- なんとなく
等々、何かしら理由があると思います。
鳥ちゃんは元々鳴き声で仲間とコミュニケーションをとる生き物なので、鳴かずにいるのは無理なのです、多分。
そこで飼い主が考えたのは3歳児並みの知能があるならば実質3歳児対応をすればどうにかなるのではないかということです。
まずは呼び鳴きが激しいオカメインコのざくろちゃんのバックグランドを考えます。
ざくろちゃんはご夫婦の元で暮らしていたオカメちゃんで、呼び鳴きが激しく改善できないということで里子に出された子です。しっかりと聞いてはいませんが、奥さんが妊娠後、体調が優れずあまり相手をできなくなったときいた気がします。
そんなざくろちゃんが何故鳴くのか、どんな時に鳴くのかを確認することにしました。
ざくろちゃんが鳴くのはほぼいつもですが、特に飼い主の姿が見えなくなった時、同じ部屋にいてもざくろちゃんを見ていない時、出かける準備をしている時が特に酷いです。
逆に飼い主と遊んでいる時、ケージに入っていても目線を合わせて話しかけているとあまり鳴かないことが解りました。これは典型的な分離不安症と思われます。
愛着ある人や家から離れることに対して持続的に強く不安、恐怖を抱いてしまう状態です
鳴いても飼い主は来ないのよと教えるのが良いのでしょうが、そこで飼い主が考えたのは鳴いたら即行くけれど鳴かなくても飼い主は来ると教えることでした。
というわけで飼い主が行ったのは徹底的にざくろちゃんに構うことでした。鳴いたら即行く、鳴かなくても行く。
ケージの前を通る度に声をかけてお顔を覗く。帰宅時はもちろん就寝時起床時いつでもざくろちゃんにアクションを入れるようにしました。あまりにもな時はお風呂にもトイレも一緒!
ただキッチンだけはNGなのでその際はずっと話しかけたり合間合間に様子を見に行くようにしました。
しかしこの頃のすももさんは飼い主に愛されている自信がついてきていた頃で、新しい子がお家にきても自分が愛されなくなるわけではないとなんとなくわかってくれていました。そのおかげで飼い主はがっつりざくろちゃんに向かうことができたので、そのあたりは大人になったすももさんに感謝しています。
そんないつでも構う生活を続けるうちにざくろちゃんの鳴く頻度は下がってきました。
鳴いても鳴かなくても飼い主来ると覚えてきたようです。ご飯食べてる時もお昼寝してる時もちょっと1鳥になりたいんですけど……という時でもいつでも来るので、飼い主が傍にいるんだなと、すももさん同様愛されている(傍にいてくれる)大丈夫とわかってきたのかなと。
また同時に飼い主が仕事に出かける時や料理中、どうしても対応できない事もあると解ってきたようで、一生懸命に鳴きはするのですが、一定時間経つと諦めるということが増えてきました。
いつもなら鳴いても鳴かなくても来る飼い主が来ない=無理と気がついたのようです、流石3歳児!
そして飼い主が目指した通りざくろちゃんは普段あまり鳴かないけれど、きちんと用事がある時は鳴いて知らせるオカメちゃんになりました。特にびっくりした時は大きな呼び鳴きをしてくれるのでカメのつきこさんがひっくり返ってしまった時等はざくろちゃんがお知らせしてくれたりします(笑)
たまに飼い主の仕事が忙しくてなかなか相手をしてあげられないことがあると、ざくろのこときちんと見てる?と確認するように鳴くことがあります。これを無視しちゃうとまた不安になって呼び鳴きが増えちゃうのかなと思うので、鳴いたらすぐに答えるは今でも続けています。
これは持論で初めてのインコすももさんがそうだったからなのですが、飼い主と信頼関係が上手く結べいない、愛されているか不安等、鳥ちゃんのほうに自信がない時に呼び鳴きであったり問題行動が多く見られるような気がします。すももさんと仲良くなれたと飼い主が思っていた時でもすももさんは他の子が飼い主に寄ってくるだけで怒りまくって大変でした。
これはすももさんが飼い主がいつでも自分を見てくれると思ってなくて、他の子に取られちゃうと考えた末の結果でそれが嫉妬行動になって表れていたのかなと今なら思います。
今は他の子がきても自分への愛が変わるわけないと解っているので、新しくお迎えした子にとても優しいお姉さん行動ができるようになっています。
飼い主さん誰もが1度は飼育について悩むと思います。
その際はどうしてそういう行動をするのか、原因を追究しそれを取り除いてあげるのが基本になります。
取り除く方法はできれば正の強化で、罰を与えるのではなく褒めて褒めて褒めて好ましいところを伸ばしまくってほしいです。上手くいかない時は周囲の力を借りても良し。
しかし一般的にこうする、飼育書にはこう書いてあるに固執はせずに、あくまで一例参考くらいにして、自身の愛鳥さんにあった方法で接してあげてほしいなと思います。
もちろん無視したほうが上手くいく子もいると思います。
鳴き声の代わりにベルや一定の行動を呼ぶに結びつけて上手くいっている飼い主さん愛鳥さんもいます。
暇だから鳴いていただけでおもちゃをたくさん入れてあげたら解決したという例もあります。